浪人母娘、海原を行く

浪人中の娘と就職浪人中の母の、ちょっぴり切ないダイアリー

必要なのは、ふたつの「り」

浪人生活中は、どうしても気分が暗くなってしまい、考え方もネガティブになりがちだ。

娘もそうで、浪人が決定した三月下旬から五月ごろなんて、意味もなく涙ぐんでいたり、ぼーっと宙を見つめていたり・・・。

食欲も全くなくて、精神を病んだのではないかと、あの頃はほんとに心配した。

 

その後も上がったり下がったり、感情は揺れ動いたが、

時には小走りで、時には歩いて、時には立ち止まり、を繰り返しながら秋を迎えたころくらいだろうか、明らかに娘の表情が変わってきたのに私は気づいた。

 

割り切り。

 

多分それだろう。

それと

 

開き直り。

 

この二つの「り」が心の中に根を張ったころに、娘は格段に強くなった。

風が吹いても、雨が降っても、根がしっかりと娘の心を支えていたので、倒れることは決してなかったのだ。

時折、前触れもなく吹く強風には、たわむこともあった。

でも、その都度、自力で対処する「しなやかさ」を、いつの間にか娘は身に着けていて、必死でその風に耐え、乗り切った。

 

私は母として、その姿に、心からの拍手を送った。

涙ぐんでしまうときもあるくらい、頼もしく思った。

この、一見回り道に思える一年は、

本当だったら歩き始めていたはずの道より、太くて立派な道だったことに、

きっといつか気づく時が来るよ。

そう、心の中で語りかけた。

 

 

たった一年、いや、何年かはまだわからないけれど、とにかくほんの〇年の回り道が、何だって言うの!

これは、うちの娘に神様がくれた「自分を知る大切な時間」なの!

 

気づけば私にとっても、このふたつの「り」は、とっても必要なものとなっていた。

娘が強くなるのに従って、私も成長させてもらったな、と思う。

このふたつの「り」で、あと4か月弱を、元気に強く乗り切るぞ。